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養護学校での陶芸作業支援

2019年度活動 養護学校の作業実習(陶芸)の介入のまとめです。

 養護学校の中学生を対象にした作業実習は、作業活動を経験することを学習目標としています。対象学生の障害は、運動障害だけでなく知的、情緒障害を合わせもちます。今回作業療法士2名がかかわり対象学生の特性の把握、グルーピング、作業課題と評価までを教員と協働して行い、実践結果を原がまとめ作業療法学会に発表しました。

 「子供一人ひとりの個性と支援方法」は、17ページのパワーポイント資料(pdf)になっています。 ダウンロードしてお読みください。授業・配布資料として使用される場合、NPO法人(kazuko-h@otsupport.or.jp)までメールでご連絡いただければ幸いです。

 表題:子供一人ひとりの個性と支援方法 サブタイトル:スモールステップの作り方

1.陶芸の特徴:即興性・手指の運動と探索・表現・創造性・照らし返しを    陶芸の特徴として解説しています

2陶芸感覚統合療法の目的 :楽しさと幸せへの道筋をみつける  

3.特別支援教育での陶芸学習:介入過程を解説しています。

4.模倣から造形へ(グループA)の事例紹介です。

5.感覚を楽しむ(グループB)の事例紹介です。

6.7.事例の動作と姿勢、エピソード記録と介入結果です。

8.グループAの作品例です。

9.グループBの作品例です。

10.陶芸の意味探索から考えるstep : 依存・存在・実在・実存・超越の5つのレベルを解説しています。

11.陶芸要素と理論(感覚統合・精神分析象徴性・移行対象理論):

陶芸の要素と3つの理論の関連を解説しています。

12.運動学習の階層性:動作の成り立ちの理論的解説しています。

13.事例の動作発達レベルと脳機能局在を解説しています。

14.運動・筋緊張レベルと反射について解説しています。

15.腹臥位と筋緊張の関連の図を紹介しています。

16. 陶芸による問題解決への過程や手順:動作発達レベルによる問題解決の方法を解説しています。

 

調理と脳のおもしろい関係

作業療法ではよく調理活動を使います。私も調理は好きです。食べるのも好きです。

作業療法士になりたての頃、私の作業療法室ではよく調理をやっていました。

調理を重ねてゆくうちに調理を楽しみにしてくれるようになってそれなりの

リハビリ効果を上げることができました。がそのリハビリ効果がなんだったか

よく説明できないことがよくありました。30年前の話です。

今は、調理のときの運動、感覚の要素の説明だけでなく認知という高度な

脳の機能からも説明ができるます。調理は、芸術でいえば演劇のように

総合的な認知の活動の結果でもあるのです。逆もまた真です。調理を

繰り返しすることで右脳と左脳の双方の情報交換が活発になって

認知機能アップが図れるのです。。

神経科学者のSuzana Herculano HouzelのTEDのスピーチで料理と脳の関係を

ニューロンのエネルギー消費という視点からプレゼンをしています。

彼女は、人間が進化の過程で火を使って料理をすることによって

ニューロンが必要とする消費エネルギーを作ることに成功したと主張しています。

体重70kgの人間の脳は1.2~1.5kgですが、同じ霊長類ゴリラは、体重が140~210kg

でその脳は0.5kgです。比べると3倍になります。人間の脳のニューロンの数は、860億

そのうち認知をつかさどる大脳皮質に約160億のニューロンがあります。同じ霊長類に

比較して特別な進化を遂げた由縁といえるでしょう。人間は料理をすることで始終

長時間にわたって食べ続ける必要がなくなりました。調理によって効率よく

脳にエネルギーを送り、時間を作り出すことができたからだと締めくくりました。(拍手)

詳細は TEDご覧ください。日本語字幕もあります。 15分のプレゼンです。

TED:アメリカのメディア組織「TED Conferences LLC」で広める価値あるアイデアを

スローガンに無料で講演を発信しています。今回のプレゼンのタイトルは

「What is so special about the human brain?」 人間の脳は、何が特別なのか?

検索word :TED, Suzana Herculuno-Houzel