「ワンコイン・ノート」カテゴリーアーカイブ

革細工で作業療法

11月30日のワンコインセミナーには10数人の方々が集まりました。革細工の道具・工具類は

12人分を準備。笹原講師のもと2時間にわたり革細工でキーホルダー作りを楽しみました。

革細工は初めてという施設職員の方、学校時代に経験したけれどなかな仕事で生かす機会が

ない作業療法士の方、手に障害があっても工夫して挑戦する方々でした。バラエティーに富んだ

会場風景でした。全員キーホルダーを完成させてくださったので講師もスタッフもホッ!

★道具・工具の準備は別紙を参照していください。革工具類準備リスト_

◎手順は 大きく4ステップ

1、キーホルダーの形の皮の選択

2、刻印による表面のデザイン

3、革の表面の染色

4、キーホルダーに仕上げ

1,2を一緒の手順に考えれば3回に分けることができます。後片付けまで3時間でしたから

一つの手順の時間は30分から40分程度ほどです。

◎革の形や刻印、デザインを選ぶ作業は、「物事」を決める力に繋がります。

刻印をうつ作業は、なかなか大きな音もして「攻撃性の発散」になるでしょう。

染色では攻撃性とは反対に物に対する「愛着」を生みます。

今回は皆さん、他の人の作品を見にゆかれたり、刻印を交換したりとなかなか

交流が激しかったように思います。にぎやかでした。

★「革細工で作業療法」今回のレジメを参考にしてください                  ワンコインセミナー革細工レジメ

◎手に障害を持たれている人と革細工

手に障害があっても刻印のように細い工具を持ち木槌を使うことができます。

刻印を例にとれば

一人で製作

・対立装具して工具のつまみを強化する。

・手の位置工夫して最大限の力を発揮させる

サポーターとの関係を利用して製作

・刻印を支える方をサポート

 

 

 

2017 2月ワンコインセミナー     障害と生活   -夢に向かって行動をおこすことが目標をつくるー

2017年2月のワンコインセミナーでは幸種永遠さんから「障害と生活」をテーマにお話を伺いました。自分を発信してゆく大切さを身をもって感じていること、夢にむかって行動をおこすことが目標を作るというメッセージを受け取りました。

発信することの大切さはだれでも感じていることのように思いますが、幸種さんの体験を通して語られると「発信」の意味に改めて気づかされるものがありました。発信は命なんだなあ、という感覚です。幸種さんは原稿を用意され呼吸筋の力を意識しながら話されました。ゆっくりした語り口がいいです。参加者が多いところより少ない方が聞く側にも話す側にもいい環境のように思えます。幸種さんを身近に感じた分、いろいろな質問や感想が聞かれました。「なぜそこまでして自立した生活をしようとするのか」「そのとき親はあなたを受け入れることができたのか」に答えられました。「父親の最期の日に初めて父親が自分を受け入れてくれたのではないかという思いを持った」という言葉が印象に残ります。幸種さんが自分にしかできないことを見出しつつあることに参加者は共感したのではないでしょうか。

頸部に固定用の装具をつけ、リクライニング車いすに横たわる幸種さんの姿から、彼女の日常生活の様子を想像することは難しいです。参加者も自分の生活との違いをなかなか言葉にして質問しあうことできないのが本当のところかもしれません。幸種さんの仕事についてもお聞きしました。「幸種さんだから心のうちを話せる」「背中を押してもらえる」という人のつながりができています。幸種さんの身をもって「生き方」を示し、他者の「生き方」を支える力を必要とする人は多いと思います。同時に重度の身体障害をもつ人の社会参加の形を知るよい機会になりました。 幸種永遠さん、ありがとう!

 

幸種 とわさんへのお問い合わせは

NPO法人作業療法支援ネット 石本 email: ishimoto.k@otsupport.or.jp