日常を取り戻す 理学療法じいの闘病 3/3 エッセイ ごまめの歯ぎしり        

【ごまめの歯ぎしり】いま僕が現代医学を信じるのと昔の人が呪術を信じたのは同じようなことかな、と思うのです。そういうと、科学的ではない!と叱られそうですが、科学の科学たるゆえんが何なのか、自ら考えもせずただ信じるのとは違うと思うのです。

僕は、医療においても主権者でいたいので、分からないことは何でも尋ねるようにしています。昔といまが違うのは、分からないものを考えずに信じるか、分かるように考えて信じるのか、ということやと思う。科学的見地に立脚し理解力を養い、分かって信じる態度が求められていると思うのです。

悲しきはよるのト尿(とばり)に立ちし時揺れる床面届かぬ手摺り

悲しきは六甲連山暮れる時 風吹岩に立ちし脚も萎え

うれしさは夕餉に盛られし天ぷらのほの温かい膳の気遣い

楽しきは昼餉に添えし絵カードをおかずに食べる一時なりし

                           ふじ太

科学的とは実証可能性、再現性と応用性、全体における有用性です。それらの価値が社会に共有され、誰もが恩恵に浴する仕組みがあることが、科学的見地を強化していきます。

If you’re dissatisfied with the world change yourself.

SFアニメ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」より

「この世界が不満だらけなら、君が変えなくてはいけない」

いま僕らに言われているように思うのです。

【ごまめの歯ぎしり】夢をみた。病室のカーテンがいきなり空いて「大ちゃん、こんなとこで何してんの!?」と母が入ってきた。

感覚マヒで入院してるんや、というと「あんたの鈍いのは生まれつきや。鈍くさいのは個性やろ」という。「病気やないんやから仕事しなはれ」と叱咤激励し、御座候(関西名物のお饅頭)を置いて出ていきはったんや。それも窓からな。

【ごまめの歯ぎしり】今朝5時に車いすからベッドに移乗した時、足から血が垂れてるのが見えた。よく見るとシーツにも付いていた。痛みは全く感じない。いつ、どこで、どんな風に受傷したか分からないのだ。感覚麻痺の恐ろしさを知りました!

朝から不穏なメールですんません。

【ごまめの歯ぎしり】車いす生活では、手を洗ったり、まして顔を洗うことが困難です。腕を伸ばす(リーチング?)と両手を掬う形にできないのです。逆に先に掬うと、肘を曲げて顔に近づけると水がこぼれてしまう。難義してますねん。動作分析と対策法ご教示ください🙇

A子センセとひとみセンセ、同僚のセンセ方も一緒に考えていただけると有難いです。

よろしゅうお頼み申します〜

夏空に視線15度上げてみる

駿馬かけゆき龍は天を渡る

世界が変わる一瞬が見える

【ごまめの歯ぎしり】今日からO大学病院のリハビリ開始。同じことば、同じ基礎、同じような悩みを抱えて働く「仲間の匂い」がするんや。やっぱ理学療法士で良かったよ。

主治医より「今日のMRIで神経根の腫れが確認されました。ステロイドパルスを続けます亅とのこと。

とりあえず今 ~夏の終わりに思うリハビリテーション

8月が終わります。治療の途中、尿路感染症による発熱などありましたが、何とか命長らえ、少しずつですが回復もしてきています。まだフラフラですけど、平行棒内歩行から歩行器歩行へのステップアップを目指しています。リハビリテーションは生きる手がかりを探り、新しいルートを見つけ出して歩んでいくプロセスだと思います。自分が障害を負って、はじめて見えてきた景色です。

理学療法士50年やってきて良かった!ええ仕事やなと、ようやくわかってきました。

【藤田大輔(国立療養所東京病院付属リハビリテーション学院理学療法学部11期生)】

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