生活と障害 なりたい自分をめざして

今、発達系の講義を担当しています。乳幼児から青年期までの発達課題が講義の中心テーマです。周産期・乳幼児期・幼児期・児童期・青年期までの成長の過程を学生に話しながら「人間はどこからきてどこに向かうのだ」と久しぶりに哲学的な問題を考える機会に恵まれています。特に青年期は、自我の同一性=アイデンティティーまたは「なりたい自分」を模索するという発達課題が興味深いテーマです。筍は節を作りながら成長してゆきます。発達課題というものもこの節目になぞらえることができるように思います。だれもが多かれ少なかれ超えてゆくもの。それぞれのペースでそれぞれの方法で自分で乗り越えてゆくしかないものです。節目を超える努力は自分でしかできないことを青年は肝に銘じて取り組み、周囲はそれを我慢強く見守る。それがまっすぐ成長する環境ではないでしょうか。早春の筍狩りにて。今年の筍はとても柔らかくかぐわしい香がしました。 硬い皮をむくと中にこれから成長に向かういくつもの節目が準備されていました。飛躍しますが「なりたい自分」になるために節目はすでに準備されているのではないかとそんな気がした瞬間でした。

6月のワンコインセミナーは 障害受容と社会参加がテーマです。作業療法士でありまた「重症筋無力症」の当事者でもある押富さんのお話しを伺う予定です。彼女が「なりたい自分」をどう見つけてきたか 知りたいところです。

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